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2019年2月8日

今週の月曜日にNHKあさイチで歯科の特集があり、当院でも、当日に来院されたほとんどの方が

番組を見ていたらしく(素晴らしい!)その番組の内容に皆様衝撃を受けていらっしゃいました。

中でも銀歯の内面の虫歯の映像はかなりショッキングみたいでした。

番組の内容は『年とともに忍び寄る”歯”のトラブル』と題しまして銀歯に潜むリスクや、歯周病と全身疾患との

関わりについて特に妊娠中や、40代以降の女性ホルモンの変化で歯周病が悪化することや

インプラント周囲炎について、また当院にて既に導入している最新のTrophy CAD/CAMシステムで製作する

ことが出来る『CAD/CAM冠』についてなどでかなりたくさんの内容を網羅しつつ凝縮して伝えていました。

さすがあさイチ!

番組を見て皆様一様に改めて定期的な歯科検診の大切さを痛感されていました。

しかし人は、喉元過ぎれば熱さを忘れるという言葉があるようにその時は強く思ったことも

次第に薄れていき、そしていつの間にか忘れ去っていってしまうものなので、

今回はせっかくの機会なので番組で特集されていた銀歯について補足してみたいと思います。

現在日本において保険診療で虫歯を治療する場合に、小さい虫歯であれば虫歯の部分だけを取り除き

そこにコンポジットレジンという白い詰め物を充填して治します。

しかし大きな虫歯の場合は、虫歯とその周囲の健全歯質を削り、形を整え歯の型取りをして、

出来上がった銀歯をはめ込みセメントでくっつけて治します。

その時に使用される銀歯を『金銀パラジウム合金』と言いまして、本来は歯科用金属として最も望ましい金合金の

代用として1961年国民皆保険制度発足時に採用されることになりました。

当時の日本は貧しく戦後復興期で経済状態も悪かったので採用当初は高価な金合金を使うことが出来ませんでした。

日本経済が発展し財政状況が改善したのちに速やかに金合金に変更する予定になっていたのですが

何故か今日まで57年間変わらず国内の保険診療の金属としてずっと使い続けられています。

この金銀パラジウム合金、正式には『歯科鋳造用12%金銀パラジウム合金』と言われ、

合金に含まれる金属元素の割合は金12%、パラジウム20%、とJIS規格で定められており、

その他銀50%、銅20%、インジウム、すずなど数%が含まれています。

特徴はとにかく硬くて丈夫。しかし天然歯より硬いために歯ぎしりや食いしばり、また噛み合わせによっては

対合歯を削り取ってしまったりせっかく治した歯そのものにダメージを与えてしまうことがあります。

実は歯は咬合する度に常にたわんでいます。しかし銀歯は硬いため、歯と同じようにたわみません。

そのたわみ方の違いにより力のひずみが生じ、それは歯と銀歯をつないでいるセメントに集中します。

セメントは圧縮されたり引っ張られたりを繰り返し、次第にひび割れて壊れていきます。

また銀歯は、常に唾液に浸水し過酷な環境にさらされています。口の内は温度変化が大きく銀歯は常に

膨張と収縮を繰り返しています。その膨張と収縮の際にもセメントがひび割れを起こし壊れて隙間が生まれます。

それらひび割れや隙間から虫歯菌が侵入し、やがて銀歯の下で虫歯になっていくというわけです。

さらに怖いのは銀歯は唾液中で常に金属元素が溶け出しているということです。歯ぎしり癖がある方は削れる量も多いので

溶け出る量も多くなります。溶け出した金属元素は口腔粘膜や唾液と一緒に消化管でも吸収されています。

体内に侵入した金属は金属アレルギーの原因となります。

なかでも『パラジウム』という元素、実は歯科先進国のドイツ、フィンランドでは歯科治療で使用禁止の勧告が出ています。

スウェーデンでは幼児および妊婦には完全に禁止です。しかし残念ながら日本では、そういった勧告は一切出ていません。

以上の理由から、正直なところ銀歯は治療に全く使いたくありませんが、保険制度上選択肢の一つとなっているため

当院でもご希望される方がいればやむなく銀歯を使って治療をしています。

しかし最近、銀歯に代わって保険適用されるかぶせ物として『CAD/CAM冠』が登場しました。

当院では開業時から最新のTrophy CAD/CAMシステムを導入していますので、『CAD/CAM冠』の治療をいつでも

受けることが出来ます。

保険の『CAD/CAM冠』は金属を使わず、セラミックとレジンのハイブリット素材でできた被せもので、

工場で規格生産された均一で安定した素材のブロックをCAMマシンで削り出して作ります。

色が歯の白色に近いため、銀歯よりも目立ちにくく、金属を使用していないため金属アレルギーの心配も一切ありません。

また素材も銀歯よりも柔らかく対合歯や治療歯にもやさしいものになっています。

さらに当院の最新のTrophy CAD/CAMシステムは使用する際に歯の型取りを一切いたしません。

あのピンク色の型取り材が喉の奥のほうに流れてきて思わず『オエッ』となって苦しい思いを

された方がいらっしゃると思いますが、あの気持ち悪い型取りの代わりにTrophy CAD/CAMシステムでは

Trophy 3DI PROスキャナーというもので歯を高速に連続撮影していくだけ製作することが可能です。

Trophy 3DI PROスキャナーで撮影された画像データはパソコンに送られ、デザインソフト上で立体3D画像を作り出し

その方の歯並びや大きさにあった歯のデザインを行い、最後にTrophy CAM PROと言われるミリングマシンに

デザインされたデジタルデータを送り、そこで規格生産されたCAD/CAM用ブロックを削り出し、歯が作り出されます。

もう時代はデジタルです。歯科もデジタルの時代なのです。

保険で『CAD/CAM冠』を入れられる歯は、すべての小臼歯が適応です。

しかし大臼歯に関しましては場所や金属アレルギーの有無などによって決まりがありますので、詳しくはお尋ねください。

また入れられるのは歯をすっぽりと被せるクラウンというタイプのみで

一部被覆するインレータイプは保険対象外の自費治療となっております。

インレーやクラウンで自費治療の白いオールセラミック素材や高セラミック含有ハイブリット素材をご希望の方は

Trophy CAD/CAMシステムで短期間集中治療が出来ますのでいつでもお問い合わせください。

金属の一切ないお口を目指して、皆様もメタルフリー治療を一度試してみませんか?

 
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