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2021年9月11日

 

いつもブログを読んでいただいてありがとうございます。

 

今日は前回2019年6月7日のブログ『CAD/CAMお問い合わせについて』

を読まれた方からいくつかご質問をいただきましたのでお答えをしていきたいと思います。

 

Q1: CAD/CAMって何ですか?

A1: CAD/CAMとは

CAD…Computer Aided Design(コンピュータ支援による設計)

CAM…Computer Aided Manufacturing(コンピューター支援による製造) の略でして

製品の設計から製造までコンピューターシステムによって行われることを言います。

歯科におけるCAD/CAMは形成し終えた歯の複雑な形状を口腔内スキャナーによりスキャン後

専用のソフトで設計し、設計し終えたらCAMマシーンにデータを転送し

オールセラミックのブロックを削り出していきます。

練馬三丁目とおやま歯科では、このスキャニングから削り出し、完成までの一連の製造工程すべてを

院内で行うことが出来ます。

この度、オールセラミックブロックにe-maxが登場し当院でも導入いたしました。

保険外診療になりますが、お急ぎでセラミック治療をされたい方はご相談ください。

 

保険のCAD/CAM冠は技工の都合上、1週間ほどお時間をいただいております。

 

Q2: 保険診療のCAD/CAM冠でブリッジはできますか?

A2: 保険診療のCAD/CAM冠は現在のところブリッジには対応していません。

2020年1月現在、保険診療においてCAD/CAM冠は連結などは出来ず、1本で製作することとなっております。

保険診療のブリッジの場合、従来通りパラジウム銀合金をフレームに使用し、前歯は表面にレジンを貼り付けて

製作していきます。

保険外診療においては、金属のかわりにジルコニアをフレームに用いてセラミックのブリッジを製作することができます。

金属を一切使用せず、メタルフリーの治療となります。

また見た目の美しさや耐久性をより高めた各種セラミック製品などもジルコニアブリッジ同様

専門の技工所に依頼して製作していきます。

こちらはモノによりますが、おおむね1~2週間前後の製作期間をいただいております。

 

Q3: CAD/CAM冠は壊れたり割れたりしないですか?

A3: 現在のところ日本の複数の歯科大学病院の調査によりますとCAD/CAM冠の脱離や破損の割合は

8%~20%前後と言われています。

 

当院での破損、脱離、ともに共通しているのは、

①被せる歯の高さが不足していて

②金属の土台が入っている歯で

➂食いしばりや歯ぎしりがとても強いハードブラキサーということでした。

奥歯の大臼歯は前歯や小臼歯に比べて歯の高さが不足していて

被せる歯冠の高さが条件が良くても3~5mmというケースがほとんどです。

5mm以上あるケースは問題なく経過しています。

3mm以下だと外れやすく、奥歯特有の側方からの強い力が加わることで外れてきてしまいます。

保険のCAD/CAM冠は主体がレジンで、強度を出すためにセラミックの微粒子や

ジルコニアのフィラーを高密度に配合された複合材料で、

強度は従来のレジン系のハイブリット材よりは強いのですが

食いしばりや歯ぎしり症の強烈な咬合力によりいとも簡単に破壊されてしまう事があります。

通常、食いしばりや歯ぎしり症では主に夜間就寝中に、歯に瞬間的、または持続的に強い咬合圧がかかります。

では実際どれぐらいの力が歯にかかるのでしょうか。

少し前になりますが、約8年前にNHKの番組ためしてガッテンで実際に実験を行ってました。

被験者は主婦の方で、前歯にセンサーを取り付け、寝ている間にセンサーを咬みこんでいる

力を計測されていました。

皆さん、何キロの数値が出たと思います?

なんと290kg以上!

凄い力ですね。

すべての人に当てはまるわけではないと思いますが

当時その番組を見ていて、その数字に衝撃を受けたのを覚えています。

自分の歯でさえかけてしまう強い力に如何にして立ち向かうか。

天然歯や被せものなどが欠けたり摩耗してしまう場合は

瞬間的、または持続的に強い咬合圧が歯にかかっているため対策としてマウスピースを作り

夜間に装着していただくか、日中に意識して歯を休めることにより安静に保つ必要があります。

それでも再び欠けたり割れてしまう場合は、より強度のある硬い材料を選択肢に入れておく必要がありそうです。

 

Q4: 保険のCAD/CAM冠が出来る条件は何ですか?

A4: 小臼歯はすべて大丈夫ですが、6番目の第一大臼歯は7番目の歯が4本すべて揃っていることが条件です。

これもよく聞かれる事ですが、CAD/CAM冠は1,2,3番目の前歯、4,5番目の小臼歯と

6番目の第一大臼歯に適用になります。

前歯と小臼歯は特に条件はないですが

6番目の第一大臼歯にCAD/CAM冠を入れる際は

7番目の第二大臼歯が上下顎両側4本すべて揃っていないと適用になりません。

条件として『上下顎両側の第二大臼歯が全て残存し,左右の咬合支持がある患者に対し,

過度な咬合圧が加わらない場合等において第一大臼歯に使用する場合』されるとかいてあります。

1本でもないとダメですし、4本すべてあっても残根状態や噛めない状態では

いけません。

最後の『過度な咬合圧』というのが、具体的にどのくらいの圧力かは規定されてませんので

CAD/CAM冠を実際入れてみて割れたり破損したらダメという事なのでしょうか。

しかし、こればかりは試してみないとわかりませんよね。

ですから7番目の第二大臼歯がすべて揃って咬める状態であれば

CAD/CAM冠をお入れしています。

 

ちなみに金属アレルギーのある方は上下顎両側の第二大臼歯(7番目)が4本あるという条件下で

4本ともCAD/CAM冠が入れられます。

ただしこちらは金属アレルギーの証明が要ります。

当院では、皆さん近所の皮膚科さんで行った

パッチテストの結果の紙や診療情報提供書等をお持ちいただいております。

 

Q5: CAD/CAM冠はインレーは出来ますか?

A5: 2021年9月現在クラウンのみとなっております。

保険のCAD/CAM冠はクラウン、つまり歯をすっぽり覆うタイプの被せもののみとなっています。

インレー、歯の中央部の溝付近の詰め物のタイプは保険適応外となっております。

 

また追記がありましたらご報告いたします。

 

 
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