2021年9月11日
いつもブログを読んでいただいてありがとうございます。
今日は前回2019年6月7日のブログ『CAD/CAMお問い合わせについて』
を読まれた方からいくつかご質問をいただきましたのでお答えをしていきたいと思います。
Q1: CAD/CAMって何ですか?
A1: CAD/CAMとは
CAD…Computer Aided Design(コンピュータ支援による設計)
CAM…Computer Aided Manufacturing(コンピューター支援による製造) の略でして
製品の設計から製造までコンピューターシステムによって行われることを言います。
歯科におけるCAD/CAMは形成し終えた歯の複雑な形状を口腔内スキャナーによりスキャン後
専用のソフトで設計し、設計し終えたらCAMマシーンにデータを転送し
オールセラミックのブロックを削り出していきます。
練馬三丁目とおやま歯科では、このスキャニングから削り出し、完成までの一連の製造工程すべてを
院内で行うことが出来ます。
この度、オールセラミックブロックにe-maxが登場し当院でも導入いたしました。
保険外診療になりますが、お急ぎでセラミック治療をされたい方はご相談ください。
保険のCAD/CAM冠は技工の都合上、1週間ほどお時間をいただいております。
Q2: 保険診療のCAD/CAM冠でブリッジはできますか?
A2: 保険診療のCAD/CAM冠は現在のところブリッジには対応していません。
2020年1月現在、保険診療においてCAD/CAM冠は連結などは出来ず、1本で製作することとなっております。
保険診療のブリッジの場合、従来通りパラジウム銀合金をフレームに使用し、前歯は表面にレジンを貼り付けて
製作していきます。
保険外診療においては、金属のかわりにジルコニアをフレームに用いてセラミックのブリッジを製作することができます。
金属を一切使用せず、メタルフリーの治療となります。
また見た目の美しさや耐久性をより高めた各種セラミック製品などもジルコニアブリッジ同様
専門の技工所に依頼して製作していきます。
こちらはモノによりますが、おおむね1~2週間前後の製作期間をいただいております。
Q3: CAD/CAM冠は壊れたり割れたりしないですか?
A3: 現在のところ日本の複数の歯科大学病院の調査によりますとCAD/CAM冠の脱離や破損の割合は
8%~20%前後と言われています。
当院での破損、脱離、ともに共通しているのは、
①被せる歯の高さが不足していて
②金属の土台が入っている歯で
➂食いしばりや歯ぎしりがとても強いハードブラキサーということでした。
奥歯の大臼歯は前歯や小臼歯に比べて歯の高さが不足していて
被せる歯冠の高さが条件が良くても3~5mmというケースがほとんどです。
5mm以上あるケースは問題なく経過しています。
3mm以下だと外れやすく、奥歯特有の側方からの強い力が加わることで外れてきてしまいます。
保険のCAD/CAM冠は主体がレジンで、強度を出すためにセラミックの微粒子や
ジルコニアのフィラーを高密度に配合された複合材料で、
強度は従来のレジン系のハイブリット材よりは強いのですが
食いしばりや歯ぎしり症の強烈な咬合力によりいとも簡単に破壊されてしまう事があります。
通常、食いしばりや歯ぎしり症では主に夜間就寝中に、歯に瞬間的、または持続的に強い咬合圧がかかります。
では実際どれぐらいの力が歯にかかるのでしょうか。
少し前になりますが、約8年前にNHKの番組ためしてガッテンで実際に実験を行ってました。
被験者は主婦の方で、前歯にセンサーを取り付け、寝ている間にセンサーを咬みこんでいる
力を計測されていました。
皆さん、何キロの数値が出たと思います?
なんと290kg以上!
凄い力ですね。
すべての人に当てはまるわけではないと思いますが
当時その番組を見ていて、その数字に衝撃を受けたのを覚えています。
自分の歯でさえかけてしまう強い力に如何にして立ち向かうか。
天然歯や被せものなどが欠けたり摩耗してしまう場合は
瞬間的、または持続的に強い咬合圧が歯にかかっているため対策としてマウスピースを作り
夜間に装着していただくか、日中に意識して歯を休めることにより安静に保つ必要があります。
それでも再び欠けたり割れてしまう場合は、より強度のある硬い材料を選択肢に入れておく必要がありそうです。
Q4: 保険のCAD/CAM冠が出来る条件は何ですか?
A4: 小臼歯はすべて大丈夫ですが、6番目の第一大臼歯は7番目の歯が4本すべて揃っていることが条件です。
これもよく聞かれる事ですが、CAD/CAM冠は1,2,3番目の前歯、4,5番目の小臼歯と
6番目の第一大臼歯に適用になります。
前歯と小臼歯は特に条件はないですが
6番目の第一大臼歯にCAD/CAM冠を入れる際は
7番目の第二大臼歯が上下顎両側4本すべて揃っていないと適用になりません。
条件として『上下顎両側の第二大臼歯が全て残存し,左右の咬合支持がある患者に対し,
過度な咬合圧が加わらない場合等において第一大臼歯に使用する場合』されるとかいてあります。
1本でもないとダメですし、4本すべてあっても残根状態や噛めない状態では
いけません。
最後の『過度な咬合圧』というのが、具体的にどのくらいの圧力かは規定されてませんので
CAD/CAM冠を実際入れてみて割れたり破損したらダメという事なのでしょうか。
しかし、こればかりは試してみないとわかりませんよね。
ですから7番目の第二大臼歯がすべて揃って咬める状態であれば
CAD/CAM冠をお入れしています。
ちなみに金属アレルギーのある方は上下顎両側の第二大臼歯(7番目)が4本あるという条件下で
4本ともCAD/CAM冠が入れられます。
ただしこちらは金属アレルギーの証明が要ります。
当院では、皆さん近所の皮膚科さんで行った
パッチテストの結果の紙や診療情報提供書等をお持ちいただいております。
Q5: CAD/CAM冠はインレーは出来ますか?
A5: 2021年9月現在クラウンのみとなっております。
保険のCAD/CAM冠はクラウン、つまり歯をすっぽり覆うタイプの被せもののみとなっています。
インレー、歯の中央部の溝付近の詰め物のタイプは保険適応外となっております。
また追記がありましたらご報告いたします。
2021年3月31日
CAD/CAMブロックにハイブリッドセラミックのENAMIC(エナミック)が追加されました。
ENAMIC(エナミック)はハイブリッド素材のCAD/CAMブロックで保険外の材料となります。
エナメル質に近い硬さと象牙質の弾性を合わせ持つ素晴らしい特性があり
従来のハイブリッドセラミックのCAD/CAMブロックの中では最高峰の物性を持っています。
インプラントの上部構造として、ソフトな咬合圧をかけたい場合や強い歯ぎしり、食いしばりをされる方には
最適な治療材料です。
特に辺縁の強度が強いためインレー修復におすすめです。
ENAMIC(エナミック)はCAD/CAMオールセラミックのブロックよりも
弾力性が高いため、瞬間的な破壊的強度に対して
はENAMIC(エナミック)の方が上です。
インレー修復のケースにおいて、歯ぎしりや食いしばりの強い方で
7番目や8番目の最後臼歯のインレーでオールセラミックよりも長期残存率
が高いような気がします。
すでに当院でCAD/CAMオールセラミックの治療をされた方で
ENAMIC(エナミック)にご変更を希望される方はどうぞご相談ください。
またENAMIC(エナミック)は他のハイブリッド材料に比べ表面滑沢性に優れており、
前歯などの審美領域の治療などでも欧米では大変人気があります。
ちなみに表面滑沢性ナンバーワンは何といってもジルコニアです。
プラークが付着しにくいため、プラークコントールが大変しやすいです。
ENAMIC(エナミック)の価格は
クラウン 74,250円(税込)
インレー 49,500円(税込)
(クラウンの場合形成、印象料 3,300円、インレーの場合形成、印象料 2,200円別途掛かります。)
となっております。
今回ご紹介しましたENAMIC(エナミック)は単独歯のみとなっており
連結させるブリッジなどは出来ません。
ブリッジを希望される方はジルコニアとなります。
その他ご不明な点などございましたらお気軽にご相談ください。
2020年12月11日
CO₂センサーを設置して常に換気状態をモニタリングしています。
こちらは実際の診療室内での数値です。
練馬三丁目とおやま歯科では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)院内感染対策として
常時窓を開放して換気を行っていますが、先月からは室内にCO₂センサーを設置し、
空気中のCO₂濃度を実際に測定し適切な換気がなされているか常にモニタリングを行いながら診療を行なっています。
現在、厚生労働省は換気の基準として建築物衛生法(建築物における衛生的環境の確保に関する法律)に基づく
空気環境の基準としてCO₂濃度を1000ppm以下にすることと定めています。
また厚生労働省では11月11日、各府省庁担当課にあて『寒冷な場面における感染防止対策の徹底等について 』
周知を行うよう通知を出しています。
COVID-19について厚生労働省『(2020年11月時点)新型コロナウイルス感染症の“いま”についての10の知識 』
当院では11月からCO₂センサーを設置し、CO2濃度を実際に計測してみたところ、
厚生労働省の推奨する換気の基準であるCO₂濃度1000ppm以下を大幅に下回っている状態でしたが、
曜日や時間帯で数値の変動がないかモニタリングをずっと続けました。
その結果、診療を行う診察室で平均600〜700ppm前後、
受付で500〜600ppm前後の数値で推移しているのが確認出来ました。
受付のCO₂濃度でだいたい600ppm前後です。
こちらは医院の外の看板に朝9時から10分間置いた後の数値です。通常屋外は400ppm前後らしいですが、人と車の往来の多い時間帯が影響してか高めに出ていました。
こちらは実際の診察室内での数値です。
実際、測ってみてわかったんですが、CO₂濃度の数値は毎日一定しているわけでなく
その日の風向きや風力で変化しますし、人の出入りが多い時間帯には数値は容易く上昇します。
それでも800ppm台で止まり、5分ぐらいすると600~700ppmあたりに落ちています。
900ppmを超えることはありませんでした。
CO₂センサーによるモニタリングの結果、練馬三丁目とおやま歯科の院内のCO2濃度は
厚生労働省の推奨する換気の基準1000ppm以下を大幅に下回った状態が保たれていましたので
換気の状態は良好といえます。
このように今までは換気が正しくされているかどうか全くわかりませんでしたが、実際にCO₂センサーで
CO2濃度の測定を行うことにより数値で可視化され換気の状態が誰の目からも明らかになりました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大を防ぐ上で大変有用で説得力があります。
ただCO₂濃度の数値はあくまで換気の状態を示す基準の一つにすぎませんので
過信は禁物です。
またせっかく換気が出来ていても空調設備やエアコンの内部が
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に汚染されていたりすると
その汚染されたエアコンからの空気による感染の可能性も否定できません。
当院では待合室や診療室のエアコンにSARSや鳥インフルエンザウイルスを
99.99%不活化をするバイオ抗体フィルターを装着しています。
これによりエアコンから出る空気による感染のリスクを
極力排除しておりますので皆様どうか安心してお過ごし下さい。
詳しくは当院の院内感染対策について②~空調編~をご参照ください。
また院内設備の清掃につきましては当院の院内感染対策について①に詳しくあります。
練馬三丁目とおやま歯科では来院される全ての皆様に安心して診療を受けていただけるように
今後もCO₂センサーで常に換気のモニタリングを行い、安心安全な診療環境を
徹底的に追及していきたいと思っています。
2020年6月19日
経済活動再開により新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者数が全世界で再び増加しています。
日本でも毎日新規感染者が出ていて、流行は依然続いております。
東京都はCOVID-19新規感染者数が先週末から連日40人超、
隣国の韓国、中国北京でも感染者数増加の動きを見せています。
警戒は緩めないよう引き続き感染対策の徹底をお願いいたします。
現在新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染経路は接触感染と飛沫感染の2つのルートと言われています。
接触感染については目鼻口をさわらない、ゴーグルやマスクの装着、うがいや手洗い、手指の消毒を念入りに行う。
飛沫感染については外出時は人との距離を2メートル以上確保することを行い(ソーシャルディスタンシング)、
屋内の空間では密室を避け換気を十分に行うことが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の
感染予防に効果があることがわかってきました。
換気の頻度については1時間ごとに10分間以上行うよりも30分ごとに5分以上換気を行う方が
より効率がいいことが実験などでわかっています。
当院では接触感染対策として受付にてアルコールによる手指消毒のお願いをしています。
また接触の恐れのある部位に対しましてはアルコール製剤やEtak製剤による清拭の徹底を
行っております。
また飛沫感染対策として院内は常時窓を開放し十分な換気を行っております。
しかしひとつ見落とされているのがエアコンです。
エアコンは外から空気を取り込んで換気ができていると思っている方が多いみたいですが
実はほとんどのエアコンは換気はできません。
エアコンは部屋の空気をエアコン内部の熱交換器に取り込んで、そこで取り込んだ空気を
冷やしたり温めたりした後に再び部屋の中に戻して空気を循環させているだけです。
つまり外の空気と室内の空気を入れ換えることはしていません。
さてここで一つ問題が出てきます。
もしも、その取り込む室内の空気が汚染されていたら?
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を含む飛沫(マイクロ飛沫)がそこに存在していたらどうでしょう?
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)で汚染された室内の空気はエアコン内部に取り込まれたのち、
エアコン内部を汚染しながら再び部屋の中に循環し戻ってくると想像してしまうのは僕の考えすぎでしょうか。
窓を開け換気を十分に行い、そしてエアコンを一切止めておけば心配は少ないでしょうが、
30度を超える真夏日や、一桁台になる冬日にエアコンを止めておくのはなかなか難しいと思います。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の最小発症ウイルス数などはまだわからないですが
エアコンが感染を媒介、助長する可能性はないと言えるのでしょうか。
当院はその可能性も考え、エアコンにウイルスを不活化するバイオ抗体フィルターを取り付けています。
バイオ抗体フィルターはエアコン吸い込み口の内部に設置しています。
エアコン吸い込み口表面に張ってあるフィルターはさらに別のプレフィルターで計2種類のフィルターを設置して来院する患者様をお守りしています。
バイオ抗体フィルターはフィルターに触れたインフルエンザウイルスを1分以内に99.99%不活化、
またフィルターをすり抜けたウイルスも99.99%増殖力を失い抑制します。
関連情報は以下参照して下さい。
①「バイオ抗体フィルター」が空気中のインフルエンザウイルスを1分以内に不活化することを実証
②新型インフルエンザウイルスと鳥インフルエンザウイルスを不活化
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)での実証実験は未だされていませんが、新型インフルエンザや
鳥インフルエンザを不活化をしているバイオ抗体フィルターにより
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)にも効果が見込めると思い採用しました。
中国武漢でのエアコンから出る風による風上から風下への気流感染については報告がありますが、
エアコン自体による新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)飛沫感染はまだ確認されていません。
しかしこのバイオ抗体フィルター設置によりエアコンから出てくる空気については
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染リスクは極力排除出来得ると考えます。
また通院されている患者様はご存じかと思いますが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の飛沫感染予防対策として
待合室と診療室内にそれぞれDAIKINのHEPA(TAFU)フィルター搭載ストリーマ空気清浄機を設置しています。
ストリーマについては強毒性トリインフルエンザやノロウイルスなど
各種ウイルスをストリーマ放電で100%分解を行う技術ですが、これら空気清浄機内にも
すでに3月からバイオ抗体フィルターを設置して毎日フル稼働しています。
少しでも皆様が安心してご来院いただけるように考え得るリスクについては極力減らし、
積極的に危険性を排除して今後も出来得る限りの新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染予防対策を講じて行きたいと思います。
2020年4月1日
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 拡大に伴い、以前にも増して
院内衛生管理を徹底しておりますが当院に来院される患者様の不安を
少しでも軽減できますよう改めてご案内させていただきます。
当院では新型コロナウイルス感染症( COVID-19 )の対策として
接触、飛沫による感染を防ぐために医療スタッフは受付業務や院内業務の際には
マスク着用にて対応させていただいております。
また歯科医による問診時、診療時につきましてもゴーグル、N95マスク装備にて対応させていただきます。
待合室や院内全体は換気を1時間ごとに10分以上実施しています。
また本や雑誌を介して新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の接触感染を防ぐ目的から
待合室に置いてあった本棚を撤去させていただきました。
ご不便をお掛けしますがご理解下さい。
来院される患者様におきましては、体調や具合の悪い方、37.5度以上の熱がある方や
咳が出る方、ご高齢の方も無理をせず、どうか来院をお控えください。
待合室におきましてはマスクを着用いただけますようお願いいたします。
マスクは現在医療現場におきましても入手が大変困難になっておりますので
配布することはできませんが、何卒ご了承の上ご協力頂けますようお願いいたします。
また万が一咳き込む場合はティッシュ・ハンカチ・服の袖等で口鼻を覆う「咳エチケット」にご協力下さい。
院内や待合室の人の密閉、密集、密接、いわゆる『3密』の防止や
診療ルームの清掃の都合上
一日に診療する患者様の人数を制限させていただいております。
現在以下に挙げる
● 風邪のような症状や37.5℃以上の発熱が4日以上(高齢、基礎疾患がある、妊婦の方は2日以上)続いている
● 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(咳、呼吸苦)がある
● 14日以内に新型コロナウイルス感染症の流行地域から帰国した
● 新型コロナウイルス感染症の方および感染症検査を行なっている方と濃厚な接触があった
などの症状がある方は一旦治療をキャンセルしていただき、各都道府県の 『帰国者・接触者相談センター』 にご相談ください。
また新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の殺菌にイソジンやアルコール含有の薬用リステリンが
効果があるとされています。
やり方はまず少量をお口に含んで軽く全体に行き渡るようにぶくぶくして捨ててください。
次に残りをお口に含んだらしっかりとぶくぶくしてください。
その際に出来れば喉もガラガラしてみてください。
うがいする時間はトータル30秒間を目安にしてみてください。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は上咽頭部に多く分布しているので
がらがらうがいが有効です。水うがいでも有効ですので
是非してみてください。
なお当院ではリステリンを常設しておりますので是非ご利用ください。
あらゆるウイルスを侵入させないために、手洗いとうがいが大変重要です。
また当院はご来院された患者様のために手指消毒用アルコールを受付カウンターテーブルに設置をしています。
ご来院時、受付前に手指をアルコールにて消毒頂けますようお願いいたします。
またトイレ横の手洗いコーナーにも薬用の殺菌消毒泡ハンドソープと手指消毒用アルコールを設置しております。
こちらでも手洗いや手指のアルコール消毒が出来ますのでどうぞご利用下さい。
SARAYA製品はいいですね。昔から愛用させて頂いております。
さらにトイレ内にもSARAYAの便座クリーナーを設置しています。
こちらも主成分はエタノール、グルコン酸クロルヘキシジンなので
一般細菌はもちろんや新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)などのエンベロープウイルスを不活化(または死滅)
しますので、トイレご使用前に是非ともお使いになってください。
次に院内設備の感染対策に関してですが
当院では手の触れる可能性のある受付カウンターテーブルをはじめ、お座りになるイス、
手すり、ドアノブ(トイレ含む)からドア表面から手をつく壁面まですべてEtak配合アルコール製剤で拭きあげています。
その際に使用しているのが『Etak配合防菌ウェットワイパー』です。
主成分はEtakという抗菌成分に第4級アンモニウム塩、エタノールが添加されており、
一般細菌、真菌、MRSAやウイルス類など幅広い抗菌スペクトルがあります。
ウイルスにおいてはエンベロープウイルス全般の不活化(または死滅)に有効なので
インフルエンザウイルス、肝炎ウイルスなどのウイルスを不活化(または死滅)します。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)もエンベロープウイルスなので
同等と考えて不活化(または死滅)するものと捉えています。
Etakの凄いところは拭いた表面にEtakの消毒薬の成分が定着することにより
抗菌効果が持続することです。
その効果は1週間ほど持続すると言われています。
通常消毒用エタノール80%は拭いたその時だけにしか殺菌効果はありません。
ですから再び汚染されたらその都度拭かないといけません。
しかしEtak製剤で一度拭いた表面は、乾くとEtak成分が固定され、その後1週間ずっと抗菌効果が持続します.
ですから、あとから来る飛沫や落下してくる細菌やウイルスなどがその表面に付着したら、
接触性に不活化(または死滅)させることが出来ます。
1週間待ち伏せし続けてやっつけてくれるのです。凄い!
このEtakは単体で十分殺菌効果があるとされているのですが、自分は心配性なので
Etakにさらにエタノールが配合されたものを開院時より使用しています。
今では吹きあげの際にびしょびしょになるのが何よりの快感となっております。
何を隠そう皆様の座られているイスは、多層びしょびしょEtakコーティング加工済みとなっておりますので
どうか安心して座ってお過ごしください。
さらにトイレの便座と上蓋も同様に多層びしょびしょEtakコーティング加工済みとなっております。
診療ルームの消毒はこちらの『イソラピッドスプレー』を使用しています。
イソラピッドはOro Clean Chemi AG社(スイス)で製造されている製品で
こちらも開院時からずっと使い続けています。
Oro Clean Chemi AG社は院内感染対策における信頼と確かな品質から
欧州を中心に世界各国で高く評価されており、ドイツ衛生管理第三者認定機関の
ドイツ応用衛生協会(DGHM)の認証を取得しています。
また、欧州規格(EN)の試験基準およびドイツ政府機関のロベルト・コッホ研究所(RKI)、
ドイツウイルス疾病管理協会(DVV)が定めるガイドラインに準拠しています。
イソラピッドは、ユニット、医療機器、手用器具、設備などの表面を1分間で洗浄・除菌するハイレベルな除菌液です。
主成分はイソプロパノール、エタノール、第4級アンモニウム化合物で
アルデヒドフリーとなっておりますので、人体、環境に配慮した製品となっております。
感染性の細菌からウイルスなどの不活化(または死滅)に有効で広範囲の抗菌スペクトルを持っています。
各種病原体に対する効果は
B型肝炎ウイルス(30秒)、C型肝炎ウイルス(30秒)HIVウイルス(30秒)、結核菌(1分)、インフルエンザAウィルス(15秒)、
ヘルペス(15秒)、ロタウィルス(15秒)アデノウイルス(1分)、一般細菌(1分)、コロナウィルス(30秒)、MRSA(1分)、SARS(30秒)
となっております。
感染性の細菌や、ウイルス不活化(または死滅)の効果が出るまでに最低1分間は掛かりますので
毎回1分間放置してから拭きあげています。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に関しても各種ウイルス同等と考え30秒で不活化(または死滅)するものとして捉えております。
当院ではこのイソラピッドを診療が済んだ後に診療用のユニットチェア、診療用ライト、診療テーブル、
うがいをするボウル、その他診療の際に触れる恐れのある部分などすべてに噴霧し、
1分間経過した後に拭きあげています。
ですから診療室に通される際に多少エタノールの匂いがするかと思いますが
このイソラピッドの匂いですのでどうかご容赦ください。
診療の際に使う器具や院内設備などにつきましては以前『こちら』にて詳しく
紹介させていただいておりますので
どうかご参考にしてください。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が依然世界中で猛威をふるっております。
当院では今後も出来得る限りの院内感染対策を講じていきますので
ご来院いただく皆様には少しでも安心していただけるように
日々最新の知見やエビデンス等を追い続け、アップデートして
参りたいと思っています。
今後とも練馬三丁目とおやま歯科をどうぞよろしくお願いいたします。
2020年3月27日
皆様ご無沙汰しております。
皆様も日々のニュースでご存じの通り1月の中国湖北省武漢市から始まった
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による人への感染が瞬く間に世界中に広がり、
現時点で174の国と地域、世界全体での感染者の数は
累計で44万人を超え、亡くなられた方々は2万人を上回っています。
日本国内の感染者の数は累計1387名、国内で亡くなられた方は46名となっております。
亡くなられた方々、またそのご家族の方々におかれましては心からお悔やみ申し上げます。
亡くなられた方々の多くが高齢者ということで、今までその国の礎を大変な思いを
しながら築いてこられた方達です。本当に残念でなりません。
また感染された方々におかれましても、一日も早い回復を心からお祈り申し上げます。
そして現在感染されていない方々は、新型コロナウイルスに感染しないように、
また他の方々に感染させないように今出来得る最大限のことを
日々行い、感染を阻止していきましょう。
日本は世界各国に比べ、被害はまだ少ない方です。
原因は不明ですが、衛生観念が高いことや、検査体制の違いなど、いろいろと
言われていますが、とにかく新型コロナウイルスにうつらない、うつさないために
手洗いとうがいの励行、外出時は出来ればマスクとゴーグルを装備して、
人との距離を取りながら新型コロナウイルスと対峙していきましょう。
そして健康に暮らせる今日に感謝しながら、明日も健康に暮らせるように
いつまでかはわかりませんが日々行い続けて、とにかく続けて
皆様でこの苦難を切り抜けて行きましょう。
2019年12月31日
今年も残り少なくなりましたが皆様、お元気でお過ごしでしょうか。
私ごとですが、自分は12月初旬から体調を崩してしまい
皆様には大変ご迷惑をお掛け致しました。
体調の方はだいぶ良くなりました。
やっぱり休養と睡眠が大事ですね。
年末になるといつも思うことなのですが、
今年も一年があっという間に過ぎ去りました。
特に今年はいつになく時間が経つのが早く感じました。
この一年間いろいろとやり残したことがあったなと思いつつ
日々が充実していたからだと思います。
これもひとえに毎日多くの方々が練馬三丁目とおやま歯科を
ご利用していただいたお陰だと思っております。
本当にありがとうございました。
今年は昨年を上回る方々にCAD/CAM治療を受けていただきました。
CAD/CAM治療は通常の粘土状の印象材で歯型を取ることなく
口腔内スキャナーを用いて、歯を直接撮影することにより映像を3Dイメージ化し
専用ソフトにて設計製作し、短時間で高精度なセラミックの技工物を製作していく治療です。
型取りが嫌いな方や通う時間があまりない方、
また既にCAD/CAM治療を受けた方のご紹介や口コミ等で
知られた方などとてもたくさんの方々がご相談にお越しいただきました。
また今年度はセラミックだけでなくジルコニアを選択された方々も多かったです。
ジルコニアはセラミック同様に金属を使用しない(メタルフリー)材料で
強度がとても強く、セラミック治療に比べ歯牙の切削量がとても少なくて済みます。
最近のジルコニアは、咬み合う歯を傷めることがありませんので
安心してお使いいただけるようになりました。
ご興味のある方はどうぞお気軽にご相談下さい。
またCAD/CAM治療と同様に根管治療にも力を入れています。
根管治療とは虫歯菌が歯の中心部にある神経(歯髄)に達し、
細菌による感染が神経に及んだ場合に
神経を取り除く治療のことを言います。
根管とは神経が詰まっている空間のことを指します。
その根管に詰まっている感染した神経を取り除くことにより
神経の存在していた根管内を綺麗にします。
その際に使用する神経を取る道具をファイルと言います。
このファイルは棒状のやすりのようなもので
これを根管内に挿入し、細菌や細菌感染した神経を
掻き取っていきます。
ファイルは昔からステンレススチール製のファイルが世界中で使用されています。
ステンレススチール製ファイルはよく使用されているのは現在2種類で
様々な太さや長さがありますが
世界で統一された規格のもと製造されています。
このステンレススチール製ファイルには欠点があります。
それは『硬い』ということです。
太さが増すごとに硬くなっていきます。
ところで神経の詰まった根管の形状は真っ直ぐなものはほぼ無く、そのほとんどが湾曲していて、
先端近くになると曲がり、枝分かれしたり、網目状になったり
非常にバリエーション豊かな形状をしています。
そして従来のステンレススチール製のファイルは硬いため直線的に削れて
しまう性質があります。
そこで問題です。
湾曲した形状の多い根管に直線的に削れるステンレススチール製ファイルを
使用するとどうなるか。
まず湾曲した根管の形状に追随することが出来ません。
それどころか直線的に削れる事により本来の形態を損なう恐れがあります。
その結果根管の曲がった形状に追随できず途中で止まったり、感染部位が
多く残ってしまうケースが出てきてしまいます。
そのまま放置すると根管の先端に膿がたまったり腐って感染根管となり
先端が吸収して難治性になってしまいます。
そこで登場したのがニッケルチタン製ファイルです。
ニッケルチタン製ファイルはとても柔軟性が高いため
根管の形状に逆らうことなく追随して清掃することが可能となっております。
このニッケルチタン製のファイルを使用することにより
従来のステンレススチール製ファイルだけでは治療が難しいケースにも
対処することが出来るようになりました。
すなわちニッケルチタン製ファイルを使用することにより
従来のステンレススチール製ファイルでは到達が困難だった感染した根管表面のバクテリアや
感染した象牙質を効果的に除去することが出来るため
清掃効果が高まり治癒率の向上が望めます。
当院では根管の形状や感染の度合いになどに応じて
現在5種類のニッケルチタン製ファイルを使い分けし
治療に使用いています。
しかし、実はニッケルチタン製ファイルは大変高価なため、日本の保険治療の
の治療費だと完全に赤字になってしまいます。
ですのでニッケルチタン製ファイルは保険外の自由診療で
使用する先生が多いのが現状です。
当院では治療効果を重視して保険診療でも必要なケースでは使用しています。
正直、消費税が10%に増税されてかなりきつくましたが。。
自由診療の根管治療ではフルセットでニッケルチタン製ファイルを使用して治療を行っております。
来年度は今年度以上に治療に磨きをかけていく予定ですので
どうぞよろしくお願いいたします。
皆様良いお年をお迎えください。
2019年9月11日
皆様こんにちは。
Opalescence whitening toothpaste(オパールエッセンス トゥースペースト)
Original Cool Mint 133g入荷しました。
こちらはオフィスホワイトニングをされた方の施術後のケアや、ホームホワイトニングをされている方
の毎日のメンテナンス用に大変おすすめのホワイトニング効果の高い歯磨きペーストです。
研磨剤不使用なので歯の表面を傷つけず、歯の黄ばみや汚れの原因となるたんぱく質汚れを分解し取り除きます。
歯磨きしてもヌルヌルした感じが残る、そんな時にこちらの歯磨きペーストをお使いいただくとツルツル
になります。
さらにこちらにはフッ素が0.25% 1100ppm高配合されていますので、
ホワイトニング後の知覚過敏を起こした歯の症状を鎮める効果があります。
またフッ素が高配合されていますから虫歯予防の効果が非常に高いので、
普段の歯磨き用としてもお使いいただけます。
そして気になるフレーバーですが、Opalescence Original Cool Mint ということで
歯磨きした後のクールミントの爽快感は大変パワフルです。
どのくらいパワフルかと申しますと、外箱に鼻をちょっと近づけるだけで香るほどです。
さすがアメリカンです。
しかしFDAの認可も下りていますのでどうかご安心ください。
自分の使ってみた感想ですが、最初はクールミント感が結構しますが、
磨いていくうちにだんだん慣れていくのか、又は麻痺していくのかわかりませんが、
さほど気にはならなかったです。
しかしミントが苦手な方には、こちらの商品は少々不向きかもしれません。
その点どうかご了承ください。
沖縄名物のルートビアがお好きな方にはたまらないかもしれません。
2019年9月11日
皆様ご無沙汰しております。
まずは今週月曜日の台風15号で被害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げます。
2日過ぎた今朝8時の時点で千葉県など46万戸余で未だに停電が続いている(東電発表)とのことで
今回の15号、改め令和元年千葉台風の被害の甚大さが伺えます。
この暑さの中、冷房も使えず、お風呂も入れず、大変な思いをされているのではないでしょうか。
被害にあわれた地域の一日も早いライフラインや家屋の被害の復旧がなされることを願っております。
皆様も体調など崩されませんようお気を付けください。
2019年7月31日
皆様こんにちは。
東京も梅雨がやっと明けましたね。
今年は寒くて長い梅雨でしたが、明けた途端に連日の猛暑で体がおかしくなりそうです。
今朝のTBSラジオで気象予報士の森田正光さんが興奮気味に話されていましたが
北海道の旭川が昨日(30日)は史上初の熱帯夜(最低気温25度以上)になり
これは1888年からの観測で初めてのことだそうです。沿岸での熱帯夜はあるそうですが
内陸の旭川で25度を下回らないのは異常だそうです。
131年の観測史上初とは!
皆様も毎日の体調管理大変ですがどうか気を付けてお過ごしください。
さて今日は当院で毎日行われている院内の感染対策についてお話したいと思います。
皆さんは日頃、歯科医院でどのような衛生管理がなされているかご存じですか?
現状、実は歯科医院によってかなりバラバラで、
きちんと院内の感染対策をやっているところもあれば、やっていないところもある。
しかし、やってないところはこのご時世におきましては、はっきり言いましてアウトです。
2年前の2017年7月4日読売新聞のこちらの記事をご覧になって驚かれた方も多いと思います。
この記事に指摘があるように使いまわしの器具により、HBV、HCVやHIVなどのウイルスを患者さんに
感染させてしまっている可能性が高いからです。
当然ながら院内感染対策がきちんとなされていない医院は、その医院で働く医療スタッフにも
感染させてしまっている可能性が高いですし、
もし万が一、感染してしまった場合、その患者さんや医療スタッフのご家族や恋人などにも
感染が拡大していく可能性もありますので、感染対策をやっていないということの
社会的責任は非常に重大だと思います。
ですから院内の感染対策は必ずやらなければいけないのです。
そもそも院内の感染対策には世界的に決められたガイドラインがあります。
それは、今からさかのぼること23年前、1996年アメリカ合衆国のCDC(疾病予防管理センター)で
提唱された『スタンダードプリコーション』というもので、日本では『標準予防策』と訳されています。
また16年前の2003年にはCDCにより歯科領域のための「歯科医療における感染管理のためのガイドライン」が発表されました。
当医院ではこちらのCDCガイドラインをもとに感染対策を行っています。
現在は日本の厚生労働省のガイドラインでも院内の感染対策の指針として勧告が出されております。
この勧告は日本のすべての医療施設、老人介護施設などを対象に出されていまして
直近ですと2019年3月に 「高齢者介護施設における感染対策マニュアル 改訂版」 として
厚生労働省ホームページに掲載されています。
スタンダードプリコーション(標準予防策)とは
感染症にかかっているか、また感染性の病原体の存在が疑われるかどうかに関わらず、すべての人を対象にして行う
感染予防対策のことです。すなわち、すべての血液、体液、唾液、分泌物(汗は除く)、排泄物はもちろんのこと
粘膜や傷のある皮膚も感染の可能性のあるものとみなし、感染予防策を講じるということです。
スタンダードプリコーションを徹底することにより患者さんから患者さん、患者さんから医療従事者、
また医療従事者から患者さんへの感染を防ぐことが出来ます。
ですのでこれは必ず行わなければならないことなのです。
医師もそんなの知らなかったでは済まされないですし、知ってて対策を講じていないのは医師の倫理に反すると思います。
当院ではこのスタンダープリコーションを厳守し患者さんひとりひとりに滅菌された綺麗な治療器具を使用しています。
こちらが当院の基本セットです。
治療に使うグローブは使ったらすぐ廃棄、コップ、エプロンもディスポサーブルで廃棄しています。
歯を削るダイヤモンドバーや歯石取りのスケーラーチップ、根管治療に使うステンレスファイルやNiTiファイル
治療に使用した感染の疑いのある治療器具は必ず滅菌するようにしています。
ハンドピース類も滅菌し滅菌バッグに入れて保管します。
スリーウェイシリンジも外して滅菌し、滅菌バックで保管です。
スリーウェイシリンジは水やエアーを噴射するもので、実はかなり汚染されています。
次に当院の滅菌工程のお話ですが、当院では使用した治療器具はまず最初に薬液による洗浄を行います。
使用した治療器具はすべて、ドイツのDURR DENTAL社のID212、ID220の薬剤に漬け込み、超音波洗浄を行います。
その後は洗浄し乾燥後、滅菌工程に入ります。
ハンドピース類に関しましては洗浄から滅菌工程までフルオートで行える専用滅菌器があるため薬液洗浄は必要ありません。
ハンドピース類は専用滅菌器 DAC Universal 2により滅菌を行い、終了後は滅菌バックに入れて保管します。
こちらがDAC Universal 2 です。
治療器具を滅菌する滅菌器、オートクレーブと言いますが実はこれにもランクがあります。
当院の滅菌器は世界一厳しいといわれるヨーロッパ基準EN13060のクラスBの滅菌器であるDAC Professionalを導入しています。
オートクレーブでクラスBのものを導入している医院さんはまだまだ少ないと思います。
これらを確実に日々の診療で行うことによりはじめて、院内での感染を防ぐことができます。
と同時に当然ながら莫大なコストが掛かります。
滅菌バックや、ラテックスグローブ、コップにエプロン、その他衛生管理に伴うゴミも毎日大量に出ます。
しかし、患者さんに安心して治療やメンテナンスで当院に来ていただくために、
また毎日働いてくれる医療スタッフを守るためにも
莫大なコストが掛かったとしても絶対に必要なことだと思いますし、医療倫理の観点からも当然のことと思います。
今後も練馬三丁目とおやま歯科の安全な診療環境を存続させていくうえでこの点は変わることはありません。
ですから皆様、どうか安心してお越しになってくださいね。
これからは参考程度にしていただきたいのですが、歯科医院が
きちんと院内感染をやっているかどうかを見極めるポイントがあります。
最も代表的なポイントは歯を削ったりするハンドピース類を滅菌しているかどうかです。
ハンドピースは治療の際に唾液や血液に触れますし
実は構造上、内部にも少量吸い込まれてしまいます。
それをそのまま次の患者さんに使うとどうなるか。
ですからハンドピース類の滅菌はマストなのです。
これを確認する方法はいろいろありますが、まず何といってもホームページでハンドピース用の滅菌器を
設置している旨を告知されているかどうかです。
次に判断するポイントは、ハンドピース類が治療用のチェアユニットについたままかどうかです。
ついたままのところは間違いなくハンドピース類の滅菌はしていません。
また仮にハンドピース類がついていなくても、ただ単に外しているだけで
実際はアルコール等で拭くだけで、滅菌せず使いまわしているケースも多くあるので
注意が必要です。
悪質なのが、滅菌バックにいれて見た目は滅菌をしているように装っているケースです。
その場合を見極めるのは大変ですが、ひとつの見極めポイントは使用の際「滅菌バックを破っているか」どうかです。
滅菌していない場合は滅菌バックに封がされていません。
滅菌したものを使用する際は滅菌バックを破ってから中身を取り出しますので、かならず破る「音」がします。
「音」がしない場合は封がされていないわけですから滅菌バック偽装されている可能性があります。
まぁここまでくるとレアケースだと思いますが。
もしいまだにやっているところがあるとしたら恐ろしいことです。
今日は院内の感染対策についてでした。