2020年6月19日
経済活動再開により新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者数が全世界で再び増加しています。
日本でも毎日新規感染者が出ていて、流行は依然続いております。
東京都はCOVID-19新規感染者数が先週末から連日40人超、
隣国の韓国、中国北京でも感染者数増加の動きを見せています。
警戒は緩めないよう引き続き感染対策の徹底をお願いいたします。
現在新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染経路は接触感染と飛沫感染の2つのルートと言われています。
接触感染については目鼻口をさわらない、ゴーグルやマスクの装着、うがいや手洗い、手指の消毒を念入りに行う。
飛沫感染については外出時は人との距離を2メートル以上確保することを行い(ソーシャルディスタンシング)、
屋内の空間では密室を避け換気を十分に行うことが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の
感染予防に効果があることがわかってきました。
換気の頻度については1時間ごとに10分間以上行うよりも30分ごとに5分以上換気を行う方が
より効率がいいことが実験などでわかっています。
当院では接触感染対策として受付にてアルコールによる手指消毒のお願いをしています。
また接触の恐れのある部位に対しましてはアルコール製剤やEtak製剤による清拭の徹底を
行っております。
また飛沫感染対策として院内は常時窓を開放し十分な換気を行っております。
しかしひとつ見落とされているのがエアコンです。
エアコンは外から空気を取り込んで換気ができていると思っている方が多いみたいですが
実はほとんどのエアコンは換気はできません。
エアコンは部屋の空気をエアコン内部の熱交換器に取り込んで、そこで取り込んだ空気を
冷やしたり温めたりした後に再び部屋の中に戻して空気を循環させているだけです。
つまり外の空気と室内の空気を入れ換えることはしていません。
さてここで一つ問題が出てきます。
もしも、その取り込む室内の空気が汚染されていたら?
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を含む飛沫(マイクロ飛沫)がそこに存在していたらどうでしょう?
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)で汚染された室内の空気はエアコン内部に取り込まれたのち、
エアコン内部を汚染しながら再び部屋の中に循環し戻ってくると想像してしまうのは僕の考えすぎでしょうか。
窓を開け換気を十分に行い、そしてエアコンを一切止めておけば心配は少ないでしょうが、
30度を超える真夏日や、一桁台になる冬日にエアコンを止めておくのはなかなか難しいと思います。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の最小発症ウイルス数などはまだわからないですが
エアコンが感染を媒介、助長する可能性はないと言えるのでしょうか。
当院はその可能性も考え、エアコンにウイルスを不活化するバイオ抗体フィルターを取り付けています。
バイオ抗体フィルターはエアコン吸い込み口の内部に設置しています。
エアコン吸い込み口表面に張ってあるフィルターはさらに別のプレフィルターで計2種類のフィルターを設置して来院する患者様をお守りしています。
バイオ抗体フィルターはフィルターに触れたインフルエンザウイルスを1分以内に99.99%不活化、
またフィルターをすり抜けたウイルスも99.99%増殖力を失い抑制します。
関連情報は以下参照して下さい。
①「バイオ抗体フィルター」が空気中のインフルエンザウイルスを1分以内に不活化することを実証
②新型インフルエンザウイルスと鳥インフルエンザウイルスを不活化
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)での実証実験は未だされていませんが、新型インフルエンザや
鳥インフルエンザを不活化をしているバイオ抗体フィルターにより
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)にも効果が見込めると思い採用しました。
中国武漢でのエアコンから出る風による風上から風下への気流感染については報告がありますが、
エアコン自体による新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)飛沫感染はまだ確認されていません。
しかしこのバイオ抗体フィルター設置によりエアコンから出てくる空気については
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染リスクは極力排除出来得ると考えます。
また通院されている患者様はご存じかと思いますが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の飛沫感染予防対策として
待合室と診療室内にそれぞれDAIKINのHEPA(TAFU)フィルター搭載ストリーマ空気清浄機を設置しています。
ストリーマについては強毒性トリインフルエンザやノロウイルスなど
各種ウイルスをストリーマ放電で100%分解を行う技術ですが、これら空気清浄機内にも
すでに3月からバイオ抗体フィルターを設置して毎日フル稼働しています。
少しでも皆様が安心してご来院いただけるように考え得るリスクについては極力減らし、
積極的に危険性を排除して今後も出来得る限りの新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染予防対策を講じて行きたいと思います。